人と接することが苦手で吐き気がしてしまうあなたへ( #近藤晃央 「相言葉」)
あなたは人づきあいが苦手で、人にどう見られているかが気になって気になって仕方がない、精巧なガラス細工のように繊細な心の持ち主なんですね。
「あの人に嫌われたらどうしよう」
「口ベタな自分がこんなことを言ったら気を悪くするかもしれない」
「人づきあいが上手なあの人みたいに器用に振る舞うことができない」
「なにより着ていく服が決まらない」
いろんな不安が心の中でムクムク大きくなって、人と会うことを考えるだけで吐き気がしてしまうんでしょう。
あなたがそんな風に感じたとして、わたしがあなたのことを蔑んだり、ましてや人間の屑だと思う余地は一ミクロンもありません。
だって、あなたが苦しんでいるのは、紛れもない事実なのですから。
こう見えてわたしも人づきあいが苦手ですから、その気持ちを少しは理解できます。
まずは安心してください。
あなたの不手際が原因で相手を不快にさせることがあっても、そのことであなたが死ぬことはありません。
誰かがあなたの命を付け狙っている訳でもなければ、あなたの命が風前の灯火だという訳でもありません。
当然、そのことが引き金になって、あなたが命を落とすことは絶対にあり得ません。
あなたが苦しいのは心の錯覚で、あなたを苦しめているのは、きっとあなた自身なのです。
――ここでひとつ。
あなたにだけ、たいせつな秘密をお伝えしましょう。
そもそも他人は、あなたが思っているほどにあなたのことに関心なんて持っていません。
たとえば……そうですね。
あなたは、自分が昨日一日の間に見かけた人の数(話をした人の数ではないですよ)を覚えているでしょうか?
そのうち何人が男性で、何人が女性だったか覚えていますか?
眼鏡をかけていた人は何人、帽子を被っていた人は何人いたでしょうか?
そのうち何人のことを、絵が描けるほどに鮮烈に覚えているでしょう?
答えられます?
ほら、ね?答えられないでしょう (笑)
世界広しといえども、はっきり答えられる人は(たぶん)いないはずです。
要するに「あなたも他人のことをそれほど気に留めていない」ということです。
この事実は「あなたが(他人に感心を払うことができないほどに)冷たい人だ」という訳ではありません。それが普通なのですから。
ここでもうひとつ、だいじな秘密を教えましょう。
あなたが真に気づかい、人となりに関心を払い、深く知るべき人は、世界中を探してもほんの一握り、たとえば片手の指の数ぐらいしかいないのですよ。
アカの他人のことをアレコレ考える前に、まずはその人たちのことを考える方がよっぽど建設的じゃありませんか。
そんな人にまだ出会っていませんか?
あなたの親兄弟、学校の友だち、バイト先の先輩後輩の中から、たった一人でも見つかればいいんです。
それでも、もしも、まだ見つかっていないのならば。
今日あなたが出会う人が、もしかしたらその「一人」になるかもしれません。
今日でなければ明日、明日でなければまた次の日。あなたがあきらめさえしなければ、いつか必ず、きっと出会うことができます。
人と出会わなければ、人と深く知り合うこともないのです。
え?
……ただの綺麗事に聞こえますか?
それでいいじゃないですか。
だって、綺麗事は綺麗なまま残しておくものなんですから (笑)
ほんの少し、綺麗事を信じてみたって、バチは当たりませんよ。
ひとりじゃないとか味方だよとか 綺麗なフレーズを疑ってた僕が
信じてみたくなったのは 君にもそう伝えたいから
繋がりとはどんなもの? たとえいつかの孤独を連れてもいいよ
だって今 この嬉しさに触れているなら 離したくないよね
濁らせたこの眼を洗うよ 綺麗事は ほんとは綺麗なままでした
近藤晃央「相言葉」より(2017/11/23リリース配信シングル)
・公式メイキングムービー(YouTube)
・楽曲リンク(iTunesStore)
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